中国輸入でスマホケースを仕入れるのが人気の理由まとめ。逮捕リスクも…

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中国輸入における商材

一口に中国輸入転売と言っても扱う商品の種類は膨大にあり、販売者によって何を売るかはさまざまです。

私が過去に勤めていた、中国輸入の会社ではスマホケース、タブレットケース、保護ガラス、充電機器などガジェット関連のアクセサリー商品を中心に取り扱っていました。

今回はそれらの商品についてお話ししていきたいと思います。

中国輸入でスマホケースが好まれる理由

 

中国から輸入をして転売を行う、業者、個人はなぜスマホケースを好む場合が多いのかについて話していきます。

中国輸入でスマホケースが人気の理由:単価の安さ

スマホケースが好まれる理由はまず、仕入れに必要な単価が非常に安いことにあります。

淘宝(タオバオ、taobao.com )、阿里巴巴(アリババ中国、1688.com )などのサイトでは一個当たり、日本円で100円~500円で販売されていて、場合によってはそれ以下の値段でも販売されています。

【point】

日本製の商品と比較すると中国サイトで購入できる商品の価格はとても安いので、一見すると転売する商材としては、とても魅力的に映ります。

写真もCGで作成されていたり、不自然にきれいな場合が多いです。

しかし、なぜそんなに安いのかにはちゃんと理由があります。

簡単に言えば、製造コストを限界まで下げているので商品のクオリティー(質)が低く、不良品が多いということが挙げられます。

極端に単価が安いものほど特にこの傾向が顕著になります。

材料に質が低いものが使われているので、見た目は安っぽく、耐久もありません。

長く使うことを想定しておらず、商品の形をしてさえいればいいといったスタンスで製造された印象を受けます。

また、人件費を安く抑えるので、現場の従業員の作業レベルも上がりません。

製造段階から乱雑な作りになりますし、その後に行われる検品も適当です。

*中国輸入商品のクオリティー、不良品についての詳細は、『中国輸入した商品は不良品が多い』をご覧ください。

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中国輸入でスマホケースが人気の理由:小さくて軽いから

スマホケースはサイズが小さく、重量も軽い場合が多いです。

大型の商品と比べて、中国からのEMS等の送料も安く済みますし、日本で売れた場合にお客様に発送する送料も安く抑えることができます。

また、サイズが小さいということは、商品を保管することにも優れています。

倉庫に保管する際は費用を抑えることができますし、Amazon FBAの保管手数料も小さければ小さいほど安くなります。

【point】

一個当たりのサイズは小さいですが利益額が少ないので、同一商品を大量に販売する必要があります。経験上、結局はそれなりに広いスペースが必要ですので、その点は注意が必要です。

中国輸入でスマホケースが人気の理由:比較的壊れにくいから

スマホケースはその性質上、他の中国輸入商品と比較して商品が壊れる、不良品となる確率がやや下がります。

軽いので輸送中の落下による衝撃を軽減できたり、単純な作りのものが多いので精密機械のように神経質に不良を疑う必要が無いといえます。

 

【point】

ここでの「壊れにくい」とはあくまで、中国輸入の商品の中ではまだマシというニュアンスです。

プラスチック製のスマホケースが届いたときにすでに大半がバキバキに割れていたという経験があります。

矛盾するようですが、中国輸入の商品は基本的に壊れやすいです。

中国輸入でスマホケースが売れる理由

スマホケースがなぜ売れるのかについても考察します。

スマホケースとはiPhoneやAndroidなどのスマートフォンを保護する、デザインに個性を持たせて人と違いを生むために装着するものです。

このような目的をもって購入する方が多いと思います。

2000年代はガラケーが主流でしたが、その時代は携帯ストラップが一つの商品ジャンルとして確立していました。

現代における携帯ストラップがスマホケースといってもいいかもしれません。

スマートフォンは現代では欠かせないアイテムになっています。

新しいiPhoneが発売する際にはAppleストアの前には長蛇の列が広がっているといった光景を見たことがあると思います。

そして、そうやってスマホを購入した人の多くがスマホケースや保護するための強化ガラスフィルムなどを購入します。

 

iPhoneはAppleしか販売できませんが、その周辺のアクセサリー、グッズは誰でも売ることができます。

このような人気アイテムの販売力にあやかろうとする隙間産業的な商品は多いです。

iPhoneの発売に合わせて生まれた特別な需要を利用して販売していくのです。

その市場規模は大きくスマホケースや保護ガラス、周辺グッズの市場は日本国内で3000億円近いという情報もありました。

しかし、市場規模が大きいということはそれだけ強豪が多く、競争も激しくなります

参考となるデータがありましたので、以下に引用させていただきます。

【実売分析】iPhoneなどを衝撃から守るスマホケース4位に浮上、LEPLUSとは?

家電量販店・PCショップ・オンラインショップの実売データを集計した「BCNランキング」に基づき、チャートやビジュアルでわかりやすく最新の販売動向を示す「monoChart(モノチャート)」から気になるアイテムをピックアップ。今回は、スマートフォンを衝撃から守るのに欠かせないスマホケースを取り上げる。

耐衝撃を手ごろな価格で 販売シェアのトップ3に挑む


 スマホケースは長らくエレコム、レイ・アウト、「ラスタバナナ」ブランドのテレホンリースの3社がトップ3を占めていた。しかし、2017年秋以降、MSソリューションズのスマートフォンアクセサリブランド「LEPLUS(ルプラス)」のシェアが拡大。直近の18年4月には7.29%を占めた。


スマホケースの税別平均価格は2000~2100円程度。LEPLUSは、その平均以下の価格から耐衝撃タイプの製品を販売している。「LEPLUS」のブランドサイトでは、「価格をプラスせず、クオリティだけをプラス」と説明している。


 自分らしさを示すファッションアイテムではなく、純粋にスマホを強い衝撃による破損から守るためのケースとして、「LEPLUS」は支持を集めているようだ。


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

出典:BCNOR https://www.bcnretail.com/market/detail/20180528_62229.html


【point】

実際にビックカメラなどの家電量販店で販売されているスマホケースはエレコム社製のものが多いです。この会社は他にもキーボードやマウスなどPCの周辺機器を扱う会社です。
エレコムのスマホ、タブレット事業は約180億円の売上実績があります。

スマホケースを扱う場合のライバルは非常に規模の大きい相手です。こういった資金力のある企業と競争をしていくことになります。

資金力のない業者や個人が輸入転売をしても、総合的にかなう相手ではありません。

中国輸入で仕入れるスマホケースとトレンドの関係

スマホケースが売れる理由でもお話ししましたが、スマートフォンを買いあえた場合には多くの人が同時にケースを購入するので、特別な需要が生まれます。

機種変更によってスマートフォンのサイズが変わるのでケースも買い替える、といった具合です。

なので、機種変更をする人がいなくならなければ、スマホケースの需要もなくなりません。

「Apple信者」というワードは聞いたことがあるかもしれません。
これはAppleから販売された商品は何でも買う、全部買うといったような熱狂的なAppleファンのことで、マスコミにも取り上げられています。


iPhoneのような強力な販売力を持ったスマートフォンのおかげで、ケースを代表とする、それに関係する商品もトレンド化するのです。

このトレンドは長く続いていくのでしょうか。

残念ながら短命であることが多いです。

【point】

経験上、スマホケースのトレンドは短いです。

スマートフォンは新機種、新しいモデルが頻繁に発売されます。
iPhone Xが発売された瞬間、iPhone 8用のケースはサイズが異なるため型落ちとなります。すぐに売れなくなるわけではありませんが、日に日に商品の価値は下がっていきます。

例えば、2019年現在、iPhone 4に関連する商品を今売ろうとしてもほぼ売れないですよね。
それは、古い機種ほど使用者がほとんどいなくなっていくためです。

このようにスマホケースはトレンド、旬が短いものなので常にリサーチをしなければなりませんし、新機種がいつ発売されるかなどの情報にも気を配っていかなければなりません。

一時的に急激に需要が増すトレンドはスマホケースだけではありません。

 

最近ではハンドスピナーが流行したのは記憶に新しいと思います。ハンドスピナーが流行っていたころにそれを販売する業者、転売ヤーは多かったですし、売れていました。

中国輸入でも取り扱われることが多かった商品です。

しかし、熱が冷めるとともに需要はなくなっていき、ハンドスピナーは過去のものとなりました。

実際にハンドスピナーを過剰に生産して引き際を間違えた結果、山のような在庫をかかえて破産した業者を私は知っています。

 

人気がなくなるまでに捌いてしまわなければ、それは不良在庫となります。

*不良在庫についての詳細は、『中国輸入は不良在庫をかかえやすい』をご覧ください。

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中国輸入で仕入れるスマホケース以外の関連商品

スマホケースを中心に話してきましたが、それ以外の関連商品についてもお話しします。

ケース以外では充電用のケーブルやバッテリーなどがあります。これらの商品ではスマホケースにはない問題をかかえています。

その問題は、事故や誤作動です。

全ての電気製品に言えることですが、質が低ければそれだけ誤作動や事故につながります。中国製の充電ケーブルが発火したり、バッテリーが爆発したというようなニュースを目にしたことがあると思います。

このような事故を起こす商品を販売して、高額な賠償金を要求される事例が過去にあったようです。被害状況によってはそれ以上の事態となることもあり得ます。

【point】

バッテリー類は空輸不可製品に当たるため、輸入する場合は船便(コンテナ便)を利用する必要があります。万が一、空輸をしてしまった場合、商品が爆発を起こすなどして大事故につながります。

中国輸入で逮捕!?商標権侵害とは


中国輸入の仕入れ先となるサイトでは商標権侵害に当たる商品が数多く販売されています。

スマホケースも例外ではありません。

Supreme(シュプリーム)やSTUSSY(スチューシー)といった人気ブランドや「ディズニー」のようなキャラクター、Appleなどの企業のロゴを無許可に印刷したスマホケースは数多く見受けられます。

過去に逮捕事例もあります。

大手コーヒーチェーンの「スターバックス」の偽のロゴをつけたスマホケースを販売していた人が商標法違反(譲渡目的所持)の疑いで逮捕されました。

大手コーヒーチェーン「スターバックス」の偽のロゴを付けたスマートフォンのケースを譲渡する目的で持っていたとして、千葉県警は11日、同県鎌ケ谷市の男女2人を商標法違反(譲渡目的所持)の疑いで逮捕し、発表した。

逮捕されたのは、同市道野辺中央1丁目の会社員磨田(みがきだ)昌人(31)と准看護師石塚美智子(32)の両容疑者。県警によると、2人は共謀して昨年6月13日、スタバのロゴに類似したマークを付けたスマホのケース計342点を譲渡する目的で所持した疑いがある。
石塚容疑者は「私はわかりません」と容疑を否認しているという。

捜査関係者によると、スマホケースは中国から輸入していたとみられ、通販サイト「アマゾン」に出品し、1個千数百円で売っていたという。
県警は昨年3~6月に計約70万円を売り上げていたとみている。

これらの偽グッズを旅客機で密輸しようとしたとして、成田空港の東京税関職員が昨春、磨田容疑者を摘発。
県警はスターバックスコーヒージャパン(本社・東京)側の協力を得て非正規品と確認した。
捜査関係者によると、磨田容疑者は小遣い稼ぎのため、昨年2月ごろから販売していたという趣旨の話をしているという。

スタバのロゴはマグカップや紙コップ、タンブラーやバッグなどの公式グッズに付いている。
国、季節限定の商品は人気が高い。(松島研人)

これは中国から輸入した商品をAmazonで販売した事例です。

他にも「ルイ・ヴィトン」の偽物のスマホケースを販売して逮捕された事例や人気アニメ「ラブライブ」の登場キャラクターを印刷したスマホケースを販売して逮捕された人がいたりと、少し調べただけでこの手の事例はたくさん出てきます。

商品が売れず不良在庫となって破産、ならまだ良いですが商標権の認識の甘さから逮捕される事例が後を絶ちません。

スマホケースは特に商標権侵害にあたるものが多いので、法律的にも危険性が高いものが潜んでいます。

 

完全なコピーでなくても類似するものやデザインが似ているものもあります。

この場合も知らなかったでは済まされません。

【point】

商標権侵害を知りながら該当する商品を販売するのは論外ですが、中国輸入を行っていくうちに、無意識に法律違反を犯して逮捕されるリスクもあることを覚えておきましょう。

中国輸入でスマホケースを仕入れるのが人気の理由まとめ。

今回は中国輸入で扱われることの多いスマホケースについてお話しました。

インターネット上でスマホケースの販売を勧める内容の記事を多く目にしますが、デメリットに関する情報が少ないと思います。

総じて言えば、今からスマホケースのジャンルに参入していくのはおすすめできません

資金力のある企業、業者と価格競争で戦っていくことは厳しいですし、大手が販売していて、すでに人気を獲得しているスマホケースからシェアを奪っていくのは困難です。

よほど資金力や経験に自信を持っている人以外は手を出さない方が無難です。

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この記事を書いた人

34歳/湘南在住/古着卸オーナー/経営コンサルタント/会社2社経営/作家/古着物販/古着物販スクールクラスタ、VIntage Buyer College代表/古物商

大学卒業後、新卒で入社した会社を上司のパワハラにより退職。アフィリエイトやAmazon転売などのネットビジネスに失敗したのち、古着物販ビジネスで起業する。「古着の仕入れ、ネットでの販売、梱包・発送」の大部分を自動化し、金銭的・身体的・時間的自由を手に入れる。現在は会社員を中心に、学生、主婦、フリーランサー、経営者など、新規事業立ち上げやマーケティングを視野に入れたビジネスマンへのセミナーを開催。また全国で400名を超える生徒が参加する、マーケティングを軸に古着物販を総合的に教えるビジネススクールを運営している。

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