僕は毎日、朝起きたらすぐに大量の胃薬を飲んでいた。
朝食を食べる習慣はない。
食べたら全部吐いてしまうからだ。
起きている時間、常に胃がムカムカする。
体の中から込み上げてくる不快感。
なんとか胃薬が効いて来た頃、
満員電車に乗り込む。
吐き気の次は冷や汗との闘いだ。
ハンカチは必需品。うっかり忘れると終わった気分になるほどだった。
僕が会社員をしていたのは今から約2年ほど前のことである。
体育が苦痛だった小学生時代。「しーなはうちのチームにいらない。」
僕はもともと人間関係がずっと苦手だった。
どうしても周囲とうまくやって行けないのだ。
きっかけは小学生時代までさかのぼる。
小学生時代から、
友達とワーワー遊ぶより、
1人で漫画を読んだり、テレビを見るのが好きだった。
個人プレーのマラソンなどのスポーツはともかく、
チームプレイが要求されるスポーツは全て苦痛だった。
野球、サッカー、バスケ、ドッジボール、バレー。
体育の時間、そういったチームプレイ系のスポーツになると
不安で子供ながらに暗い気分になった。
僕は運動音痴だった。
チームの足を引っ張る存在である。
みんなが僕と一緒のチームになるのを嫌がった。
子供だから容赦ない。
むしろ気を使わない分大人より残酷かもしれない。
「しーないる人?」
「いらなーい!」
僕はふざけたりヘラヘラ笑ったりしながら、
「ごめんごめん!入れてよ〜」
とクラスメイトに頭を下げ、
なんとか仲間に入れてもらっていた。
先生も笑ってみている。
僕は内心ひどく傷ついていた。
小学生にとって、
足が早い、体育が得意かどうかは
クラス内のポジションに関わる大事なものだ。
体育でいらない子認定されると、
いくらテストで100点とっても
クラスメイトからは馬鹿にされたまま。
自己評価は極端に下がる。
このトラウマは長い間尾を引いた。
他人と深く関わることが怖くなった。
中学生になっても高校生になっても、
体育の授業はこの世から消えてなくなれと思っていた。
大学時代。「お前にはついていけねーよ」
大学生になって、音楽が好きだったので
バンドを組んだ。
バンドというのは濃厚な人間関係だ。
小さいながら一つの社会である。
なんとかまとめていかなければいけない。
僕は大学時代から、
好きなことをやって生きていきたいと思っていたので、
このバンドで飯を食いたいと思っていた。
となるとメジャーデビューしかない。
がむしゃらにバンド活動に取り組んだ。
が、失敗した。
他のメンバーは別にデビューなんかしたくなかったのだ。
僕以外全員普通に就職活動をはじめ、
練習やライブをする時間はなくなり、
そして解散した。
「お前にはついて行けねーよ」
「なんかしーなだけバンドに必死だよね笑 就活したら?」
下北沢の安い居酒屋で最後はつかみ合いの喧嘩になった。
それ以来、メンバーとは会っていない。
結局バンドでも、
僕は人間関係の構築に失敗した。
どこに行っても嫌われるなー。
というのがこの頃の気持ち。
でももう大学も卒業する。
なんとか適当に就職して企業に潜り込んで、
働いてお金を稼ぐしかない。
でもこんな僕でも、
協調性がなくどこに行っても嫌われてしまう僕でも、
サラリーマンでやっていけるのか?
不安しかなかった。
そしてその不安はやはり的中してしまうのである。
上司「お前みたいな使えないやつ、どこ行ってもダメだよ」
新卒で潜り込んだ会社では、
奇跡的に5年ほど働くことができた。
と言っても、自分を殺して働き続けた。
上司がいい人だったのが大きい。
しかし、5年目に、モンスター級のパワハラ上司がやってきた。
上にはいい顔をして、
下にはめちゃくちゃ強いという
典型的なクソ上司だった。
こんな奴は上司になっちゃいけないだろ、と思うが
人事権はないので従うしかない。
サラリーマンの悲しい定めである。
まず、常に不機嫌。
上司に聞かないといけないことを尋ねると
不快感を露わに対応される。
ひどい時は無視である。
僕はどちらかと言えば仕事ができない人間だった。
それも上司の怒りを買う原因だったのは間違いない。
それにしても無視はあんまりだろ、と今でも思う。
週1で2人きりの別室に呼び出され、
追い込みをかけられた。
「お前は礼儀を知らない」
「いつ辞めるの?」
「お前みたいな奴はどこの企業でも欲しがらないよ」
「お前がクラスにいたら絶対友達にならねえ」
「親の顔が見てみたいわ」
上司はニヤニヤ笑っている。
僕は何か言おうとするが、
言葉にならない。
焦る。
どもる。
冷や汗が滝のように流れてくる。
上司はそんな僕をみて、
さらに愉快そうに笑みを浮かべる。
会社員時代の最後の半年はこんな感じだった。
通常時は秒で寝る僕だが、
夜の寝つきが悪くなった。
会社に行く平日は常に水の中にいるように体が重い。
呼吸もしづらい。
上司が出勤してくると心拍数が上がる。
気分が悪くなる。
もうサラリーマンを続けるのは限界だった。
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僕はかつてブラック企業の社員でうつ病寸前になり、退職後は引きこもりのどん底状態が続きました。
アフィリエイトやAmazon転売など、
数々のネットビジネスでことごとく挫折したあげく、最後にたどり着いた古着転売で成功をつかみ、毎日の労働から解放され自由を獲得しました。
僕はもともとビジネスに才能があったわけでもなければ、しゃべるのが得意だったわけでも、文章を書くのが得意だったわけでもありません。
どんな人でも稼げるし、新しい世界があることを知れば誰でも自信を得ることができる。
僕しーなが慣れて、そして月収200万を稼ぐ過程を下記の記事では公開してます。
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